Follow The (OpenID) Money
(このエントリは、US OpenID Foundation の2011/8/5付エントリを翻訳したものです。)
Cloud Identity Conference 期間中で開催された OpenID Summit (PingIdentity 社主催)や、Gartner の Catalyst カンファレンス(Identity Management で最も高名なイベントの一つ) で最もホットな話題は、「エンタープライズのコンシューマーサービス化」でした。OpenID は、技術面の牽引役としてこの話題の中心にあり、エンタープライズ及びコンシューマーの両方の利用ケースにおいてどのような価値を果たすのか議論されました。
ついさっきまでインターネットのほんの片隅にいたのに、今メインストリームへ適用されようとしている OpenID の進化は、インターネット・アイデンティティの世界に革新をもたらしたと、ひょっとすると後に理解されるかもしれません。Salesforce.com の Chuck Mortimore 氏の「Does OpenID work for the Enterprise?(OpenID は企業向けで使えるか?)」というお題のプレゼンテーションを見ると、OpenID のユーザ中心的な発想が、事業者中心的なアーキテクチャーをどのように変化させるか、最前線にいるプレーヤーの大胆な考察が伺えます。
OpenID が流行るか流行らないかを判断するには、”follow the money” いわゆる「お金の匂い」がするかどうか嗅いでおくこと、つまりは、リーダー的企業の動きを追っかけっていればいいでしょう。OAuth 2.0 と同じく、OpenID Connect は、数ある技術標準の中でも、Google と Microsoft、Facebook の三社が好んで技術的関与をしているという点で、類を見ない標準です。
これらの企業や、リライング・パーティがどうしていくのかは、誰も予想出来ないけども、彼らがどこに投資しているのかについては見ておくことができます。関連するカンファレンスやパイロットで、JanRain や PingIdentity のような業界のリーダー的企業が、OpenID プロトコルに対して、数年掛けて数億円の投資を行っているわけです。
このような投資の動きを見てると、今日の Web におけるソーシャルへのログインやシングルサインオン以上の価値がありそうだと判断できます。投資アナリスト達は、世界的に Identity Management ソリューションに大きな需要があると言っていて、Ping Identity や Janrain のような会社は、ファンドからの大規模の投資を受け、このビジネス機会をものにしようとしています。
もちろん不安要素もあるわけで、それはChuck Mortimore 氏が言うような新しいマーケット環境に適応するために、OpenID が過去1、2年ずっと静かだったという点です。だけども、標準というものをつくることは、そんなに簡単ではなく、時間とお金がかかります。業界のリーダー的企業によって率いられるボランタリーのコミュニティは、OpenID のような基本技術を再設計するには、いろいろと配慮する必要があるわけです。
一方で、Symantec や PayPal、Google などの OpenID ファウンデーションのメンバーは、OpenID Summit や様々なイベントを共催し、OpenID の進化について議論し、さまざまな分野でどう適用していくか計画を立てています。OpenID は、将来の確固たる技術的な基盤として、シリコンバレーのある意味寵児になりつつあります。
OpenID Foundation と Google が携わってきた、Account Chooser の仕組みを見てもらえればと思います。これは、分散型の相互運用可能なアイデンティティ・ソリューションの考え方を踏襲しながら、OpenID 技術をマス向けに分かりやすく拡張可能にしたものです。
OpenID が再び流行るかどうかを見極めるためには、どうしたらいいでしょうか。9月12日と13日にカリフォルニアのマウンテンビューの Microsoft のオフィスで実施される「OpenID Summit」にて、OpenIDファウンデーションは、技術的インターロップとテストのためのワークショップを開催します。OpenID Connect に興味を持っている、技術者・開発者向けになります。
ここでは、Webサイトの運営をしている企業が、パスワードを自社で管理するべきでなく、IDプロバイダーとの連携をとるべきである理由について、いろいろと学べるセッションを用意しています。OpenIDの進化が、上昇基調にあるのかないのか是非目で見て確かめて頂ければと思います。乞うご期待!